銀河の星屑
でも信じられなかった。

黎ちゃんと中條が恋人同士って言う事実が信じられない。

違うって、言って欲しい。

間違いだって、否定して欲しい。

こんな時に神頼みなんて変かも知れないけど、今はそうするしか他がなかった。

「そうだよ」

わたしの中で、何かが壊れた音がした。

中條に視線を向けたことを、心の底から後悔した。

冷笑――そう言った方が正解だろう。

中條はそんな顔をして、わたしを見ていたからだ。

知らなかったのかと言うように。

今までそうだっただろうと言うように。
< 55 / 233 >

この作品をシェア

pagetop