銀河の星屑
「って言っても、僕は妻子持ちだけどね」

呆れたように、だけどおかしいと言うように、中條はクスクスと笑った。

妻子持ちって…中條は結婚してるってことなの?

「俗に言う、“不倫”ってところかな?

まあ、本当のところはどうだろ。

僕は妻と別居中だし」

ブツブツと、独り言みたいに中條は呟いた。

顔は冷笑を浮かべたままである。

――黎ちゃんが不倫…?

その事実が信じられなくて、わたしは何を言えばいいのだろうか?

ショックで、どう言う顔をすればいいのだろう?

怒ればいいの?

泣けばいいの?

…どうすればいいのかわからないよ。
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