銀河の星屑
中條は冷笑を浮かべてわたしを見つめている。

「この前、妻の実家に離婚届を送ったんだ。

もう少しで別れるから安心して、黎」

どうして平気でそんなことが言えるのだろうか?

「別れたら、今すぐに君と結婚してあげるから」

異常以外、何と表現すればいいの?

中條は冷笑を浮かべて、当たり前のように言葉を述べている。

「――もう2度とわたしに関わらないで…!」

やっと出てきた言葉をぶつけたとたん、中條の顔から冷笑が消えた。
< 58 / 233 >

この作品をシェア

pagetop