銀河の星屑
耳にこびりついた言葉が頭から離れられない。

だって…今朝、笑ってたじゃないか。

楽しそうに僕と会話をしていたじゃないか。

目的地に到着すると、駐輪場へと足を向かわせた。

バイクを止めた後、走って中に入った。

ウソであって欲しいと、心の底から何度も願った。

「すみません!」

僕の声に、手術室の前にいた看護士が振り返った。

走ったせいで呼吸が乱れている。

「佐々木黎さんと池田水萌さんの関係者ですか?」

そう問いかけてきた看護士に、僕は首を縦に振ってうなずいた。

ああ、事実だ――。
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