銀河の星屑
「じゃあ、ナポリタンを作って。

ナポリタンの夢を見たから」

早速とでも言うように、水萌はリクエストをしてきた。

ナポリタンの夢って、どんな夢を見たんだよ…。

僕は1人で首を傾げながら冷蔵庫からナポリタンの材料を取り出した。

「えーっと、玉ねぎ、ピーマン、ハム…」

そこで僕は気づいた。

「悪い、水萌。

ちょっと買い物に行ってきてくれねーか?」

「えー、今から?

何で?」

「ケチャップが少ねーんだよ」

まだ文句があるらしい水萌に、僕は容器の底にたまっているケチャップを見せた。

「わかった、すぐ近くのスーパーでいい?」

そう聞いてきた水萌に、
「売ってんならどこでもいい」

僕は答えた。
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