銀河の星屑
僕は言葉が出てこなかった。

いや…出てきたとしても、僕は何を言っていたのだろうか?

頭を鈍器で殴られたと言うのは、こう言うことを指差すのかも知れない。

「そんな…」

ウソだと言って欲しかった。

「中條と黎ちゃん、不倫してたの。

別居してるけど、中條には奥さんも子供もいて…」

水萌が僕の腕の中で乱れた。

「わたしだって信じたくない!

中條の被害妄想だって信じたい!

奥さんと子供が別居してるから、黎ちゃんを不倫相手に仕立てて…」

水萌は叫んだ。
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