銀河の星屑
そのままグズグズと泣き始めた水萌を、僕は抱きしめた。

「――蓮ちゃん…?」

水萌が驚いたように僕の名前を呼んだけど、僕は無視をした。

躰が勝手に動いたからだ。

そうするように、誰かに言われたような気がしたからだ。

「きっと蓮ちゃん、殺されちゃうよ…。

わたしと一緒にいたら、蓮ちゃんは中條に殺されちゃう…」

そう言った水萌に、
「構わない、それで守れるって言うなら。

悪魔に魂を売ることでできるなら」

僕は言い返した。

「蓮ちゃん…」

「全く、黙ってるくらいならさっさと言えっつーんだよ」

僕は手を伸ばすと、水萌の髪をクシャクシャにした。
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