銀河の星屑
水萌はそれを手に取って眺めると、
「ホントだ。

確かに、さっきのアナウンサーが言ってた通りだね」

そう言うと、それをテーブルのうえに戻した。

「それで、黎ちゃんと何か関係あるの?」

「そこまでは、俺もわからない。

そもそも、何で姉さんがこんなものを隠す必要があったのかわからないんだ。

別に、風邪をひいたなら風邪ひいたでそれでいいのに」

「行ってみる?」

水萌が言った。

「えっ?」

そう聞き返した僕に、
「だから、『橋爪クリニック』に行ってみるかって」

トントンと、指先で袋をたたきながら水萌が言った。
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