I MISS YOU…[短編]


***


「あ゛ーっ!やっと終わった…」





2人で掃除を終えた頃。
外はもうすでに真っ暗だった。


俺は腕時計を見ながら、急いで片付ける。

つかもう7時だし…
そんなことを思いながらため息をつくと、有菜が俺に話しかけた。





「ねえ、掃除っていつまでなの?」



「えっと…1ヶ月、かな」



「じゃあ、あたしが明日も手伝うね」





そう言って、有菜はまたニコッと笑った。

その笑顔に、なぜかドキンとする。
なんか不思議な子だけど、いい子だなって思った。





「俺もう帰るけど、君はどうするの?」





俺の問いに、有菜は顔を怪訝そうに歪めた。





「あたしは桜の精よ?
家なんて帰らないわ」



「……だよね」


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