シンデレラと魔法使い
舞踏会――


この国のものなら一度はあこがれる舞台――


アンヌもまた例外ではなかった。


しかも今回の舞踏会は王子の婚約者を探すというもの。


王子に見初められれば玉の輿も夢ではないのだ。





「ちょっと、シンデレラ?手が止まっているわよ!!」


カトリーヌに言われ私はまた手を動かし始めた。


「それにしても、今回のパーティーは王子の婚約者を探すのでしょう?」


「ええ、楽しみね!」


お姉ちゃんが話しているのを聞きながら私は小さくため息をついた。


「二人とも、今日はしっかりりなさいよ!どちらかが見初められれば玉の輿よ!」


お母さんが二人に言う。


「シンデレラ!今日はいつものより綺麗にしてちょうだいよ!!」


「はい……あの!!」


「なに?」


私は一か八かお母さんに聞いてみた。


「私も…舞踏会にいいってもいいですか?」
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