シンデレラと魔法使い

アンヌがお城を飛び出した頃――


王子は、階段をかけおりていた。


「なんで、この階段こんなに段数が多いんだ!」


いつも使っている長い階段だが、今はそれがもどかしい。


「そういえば…」


(あの子が躓いたのってこのあたりだったな…)


王子は立ち止まった。
あたりをみまわしてみる。
すると、階段のはしに靴が落ちていた。

不審におもい拾ってみる。


「これは…あの子の…」


アンヌが走っているときちらりと見えたガラスの靴だった。


しばらく、なにか考える素振りをみせていた王子だったがはっとした顔になり…


「大臣!!今すぐ来てくれ!!」


ある、作戦を考え付いていた。


もう一度、アンヌに会うために…

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