シンデレラと魔法使い
このお触れのせいで国中大騒ぎ。


辞退したものはごくわずかで、配偶者や婚約者がいる者ぐらいだった。




そして今日は、期日の最終日。


今まで、全ての娘が履くことができなかったということだ。


また、浮かれているのは私の家も例外ではなく……


「ちょっと、シンデレラ!?私のドレスはどこなの!?」


「ヘアアイロンあったまってないじゃない!!!」


「高級フルーツ買ってきてって言ったでしょう!?」


私は普段の二倍…いや十倍はこき使われていた。




私の家には今日の午後、王子たちがやってくるのだ。


そのため、私は炊事、洗濯、お姉ちゃんたちの準備などで家中を走り回っている。
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