シンデレラと魔法使い
キュッ


「そんな!」


足の幅はガラスの靴にあった。
だが、足が長かったためかかとが合わなかったのだ。


カロリーヌはその現実を目にしたときショックで倒れてしまった。


「お姉さま!」


とりあえず私はカロリーヌを別室に寝かせにいった。


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カロリーヌを寝かせた私はひとまず部屋に戻ることにした。


部屋に入った私は唖然とした。


(空気が重い…!)


そう、尋常じゃないほど空気が重いのだ。


「…どうしたんですか?」


ソファーで話し合っていた王子たちに恐る恐る聞いてみる。


「実は、この家が最後だったんですよ…」


大臣の一人が、深刻そうな顔ではなし始めた。


その話をまとめるとこうだ。


・舞踏会に参加した人がいる家がここで最後ということ。
・結局、見つからなかったこと。


「この国の娘は一通り終わったしな…」


どうしようと皆がうつむいていると王子がはっと顔を上げた。


「まだ一人残っていた。」


その言葉に残りのものは少し怪訝そうな顔をした。


「王子、失礼ですがすでに全ての家をまわりました。もうこの国にいないのでは…」


「いや、それがいるんだ。俺達の目の前に。」


その言葉で大臣たちは『あっ』とさけんだ。


「ものはためしだ。やってみましょう。アンヌさんでしたか?」


「あ、はい。」


一番えらそうな大臣に名前をよばれ一歩前にでる。





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