シンデレラと魔法使い
「おーい」


私は驚きのあまり口をぽかーんとあけて固まっていた。


レオは、そんな私の顔の前でおーいと手を振っている。


「おーい、なにあほ面下げて固まってんだ~?」


バシッ


「誰があほ面だ!!」


「やっと戻ったか。」


私に叩かれた頭を痛そうにさすりながらレオは窓から部屋に入ってきた。


「にしても、ひさしぶりだな。」


「ほんとだね……って、そうじゃないでしょ!!どうしたの…いきなり?」


今まで会いにもこなかったのに…


「ん~、なんとなく?」


「なによそれ。」


「まあいいじゃん。ところでお前今からあいてる?」


「あいてるけど…って今から?」


「そう。まあ細かいことは気にすんな。30秒後ろ向いててやるから着替えろ。」


「はあ?どういう意味なの!?」


反論する私を無視してレオは数え始める。


「いーち、にーい、さーん」


「な、ちょっ!」


なぜか身の危険を感じた私は超特急で着替えた。


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