だぁーい好きっ♪♪

「へぇー。」
「ちなみに、もうキャスト決まってるんだけどな。」
「ええー?超ざんねーん!」

オーバーに反応する夏樹に、小林はちょっと眉をひそめる。
………。

「…ねぇねぇ。」
「何だ?」
「キゲン悪いの?」
「ちげーよ。」

あっそ。

「なーなー!」

また知らないやつが来た。
…部員、全員覚えなきゃいけないのかぁ…。

「なぁにー?」

夏樹スマイルに笑顔を返す彼。
さっき目が合った…ネクタイの色…一年か。

…男とはケンカしたことしかないのって、私だけかなぁ。

そんなことを考えていたら、いつのまにかその笑顔は私に向けられていた。

「俺、神門 恭平。よろしく!」

ミカドキョウヘイ…変わった名前~。

「よし!じゃー今日はこのへんで終わるよ!明日からはデビュー公演に向けた読み合わせするから!」
「「「はい!」」」

部員全員で丸くなって、「お疲れ様でしたー。」
ちなみにあいさつは「おはようございます。」
昼でもそうらしい。…へぇー。

さっそくみんなとメルアド交換する夏樹を横目に、私はさっさと部室を出た。
はぁ…つっかれた。


< 7 / 18 >

この作品をシェア

pagetop