見えないモノと、指の銃。
「ああ、何人もいるよ」
見回る俺の後を、
彼は何故かついてきている。
どうせだから、
他にもいるのかとか、話をしながら。
それに対して、この答え。
やっぱり、さっきのは人間だ。
俺たちが入ってきて、
鍵を閉める前に来ていたんだろう。
足を進めていくと、
話し声も聞こえてきた。
こんなに賑やかな所に、
果たして幽霊なんて出るんだろうか。
そんな事を思った。
そして、その声のする空間へ、足を踏み入れた。