見えないモノと、指の銃。


「女の子は、
連れて行かれはしなかったんですが、
だけどまだ……少女のままなんです。


それから毎日、女はやってきます。
どうやら彼女に執着しているようで……。

一度目をつけられると、
ただの鏡じゃ駄目だと言われていますが、
家には大きな鏡があって、
それを置いておけば、
女を追い返せるんです。

だからそれさえあれば、
大丈夫だったんですけど……。

だけどその鏡が、壊れる寸前なんです」


だから女をどうにかしなきゃいけない。

三枝が呼ばれたのはそういう理由か。


だけど、少女のままって言うのは?

「会えば解るよ」

秀明さんがそう言った時、
もうすぐ駅につくとアナウンスが流れた。

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