見えないモノと、指の銃。
01.幽霊マンション
「……ここって……」
早速三枝に誘われ、
学校近くの廃ビルまで来ていた。
「知ってますか?結構有名ですよね」
彼の言うとおり、
目の前の、この建物は
心霊スポットとして有名で、
夏になると、夜は結構騒がしいらしい。
もちろん、幽霊が騒いでいる訳じゃ無く
肝試しにくる若者たちで騒がしい。
「……立ち入り禁止だろ?」
「許可はちゃんと取ってますよ」
言いながら、三枝は内部へと足を進めた。
まだ夕方なのに中は暗く、
俺は気が進まないが、
とりあえず後へ続いた。