キミ時間
朝は壱也が部活の朝練あるから別々の登校だけど、放課後は部活がない日は一緒に帰ったりした。
たまの休みには二人ででかけたり。
それなりに充実していた。
でも、そんなある日。
優衣は聞いちゃったの。
あの事実を。
「あ、忘れ物した」
「え~咲久ちゃん、なにしてんの?」
優衣は咲久ちゃんが英語の教科書を忘れたと言うので、一緒に教室に取りに戻った。
冬場だからか、薄暗い教室は、なんとも不気味だ。
「あれ、うちのクラス誰かいる?」
校舎にはもうほとんど人がいなく、教室で明かりがついてるのは、優衣たちのクラスだけ。
誰かいるのかな?と思いながら近づいていく。
しだいに、中からは笑い声がえが聞こえ始めた。
「あれ、柳たちじゃん」
「ホントだ…」
クラスの数人の男子たちが中にはいた。
優衣たちには気づいてないみたいだけど、なんとも入りづらい。
「あれ?」
なんで?
その中には、部活に行ってるはずの壱也の姿。