キミ時間
「はぁあっ!?そんなわけねぇだろうが!!
神田、お前はしってんだろ!?」
同中だった神田をギッと睨んだ。
「俺にあたるなよ。矢口が言ってるのを加藤が聞いたんだよ。」
「だからって」
神田は俺が栞奈のこと好きなのをしってるのに。
少しくらい否定しろよ。
俺は自席についた。
まだ葵は来てないようだ。
なに考えてんだよ。
昨日のことといい………
ん??
まさかと思うけど。
「お前らのなかで、誰か俺が葵のこと好きだとか言ったやついる?」
みんなかおを見合わせながら息を飲んだ。
俺がキレそうになってることを気づいたのだろうか。
「サトル…がこないだ大声でいってた。」
神田がボソッと言った。
「神田ーー、俺のこと売ったのかよ!?」
泣き叫ぶサトル。
そんなサトルの目の前に行き、俺は出来るだけ穏やかに言った。
「俺はね、好きなやついんの。
今すぐ訂正してこい」
「え…あ、でも……今さらじゃね?
もう付き合ってんだから、そのままでも」
その言葉にカチンときた。
そんなんで、今まで片想いしてきた時間を否定されてる気がした。
「っざけんなー!!」
――ガッシャーン
近くにあった机を蹴り飛ばした。