キミ時間

隣の席の男の子





―Yuiri―




「はぁ…」




今日から憂鬱な日直だ。


梅雨のせいで湿気で髪はゴワゴワするし、家から学校まで電車で一時間もかかるのに早く来なきゃ行けないし。


悪いことは重なるもので。



日直のお相手が彼だなんて。



学校休みたかったな…。


なんた、思いながら黙々と先生の手伝いをする。


日直と言うか、ただの雑用係だよ、この量は。



そして、肝心な彼は楽しそうにプリントをコピーしている。


「はっやかわ~、そっち終わったか?」


「え、あ…うん」


彼はテキパキと仕事をこなすなか、優衣はマイペースに仕事をする。


「どした?体調でも悪いのか?」


スタスタとこっちに近づいてくる彼。

ドンッ


優衣は、思わず後ずさりして、後ろにある机に当たった。


「早川って本当にドジだよな!!」


ククッ、と楽しそうに笑う彼。


事情を知ってるくせに!!


むうっ、とほっぺを膨らませて、不機嫌なように作業を再開する。


だから、男の子って苦手。


こっちの行動を見ておもしろがってる。


からかわれるのも嫌だ。


デリカシーないし。




早川 優衣里。


男嫌いです。







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