キミ時間


それからすぐに、あたしたちは帰ることにした。


明後日の流星群を一緒に見る約束をして。


方向が途中まで一緒だから、星の話や友達の話をした。


その中に、元カレの話題がでないのは、先輩なりの優しさなんだろう。


別に、気にしないのに…。




「ただいま~」


家に着いたあたしは、真っ直ぐに部屋へと向かった。

どうせリビングに行ってもお兄ちゃんがいるくらいだし。

話すのも面倒だし。


あたしは、携帯をひらき、メールを打った。




【今日はありがとうございます

 楽しかったです】




珍しく自分からメールをしてみた。


いつもと変わらない、単調なメール。


――ピピッ


携帯をひらき、あたしは受信メールを読んだ。




【こちらこそ、楽しかったよ
 あんまり気落ちすんな。何かあったら、いつでも話は聞くから


 明後日の流星群、今から楽しみだよ】




そのメールに、おやすみなさい、とだけ返信し、あたしは眠りについた。







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