キミ時間
「田中くんは、優衣にとってお友達だよ
でも、それは…優衣が男の子のこと苦手だから、一線引いた考えなの
だから、少し考えさせてほしいの」
自分がどおしたいのか。
田中くんとどうゆう関係でありたいのか。
優衣のなかで、ちゃんと考えなきゃいけない。
「…、うん。ありがとう、優衣里……」
言ったことに恥ずかしく感じた優衣は、俯いていたから田中くんがどんな表情をしたかなんて分からない。
でも、きっと笑ってるんだろうな。
――優衣里。
久々に呼ばれた名前は、なんだかくすぐったかった。
もう二度と彼は、優衣の名前を呼ばないと思ってたから。
なんだか嬉しくて。
だから、ますます顔をあげられなかった。