キミ時間
あそこに行く前から大地と彼女は連絡を取りあってたんだ。
馬鹿みたいに浮かれて。
子供みたいにはしゃいで。
あたし、なにやってんだろう。
あたし達はただの幼馴染み。
それ以上なんて、期待しないように決めたのに。
「え、かんな…??」
驚いたような、慌てたような顔で大地はあたしを見てくる。
馬鹿みたいな自分。
こんな風にしたら、大地が迷惑に思うのに。
でも、止まらない。
止めても止めても、あたしの目からは、次々と涙が溢れ出てくる。
「…栞奈、俺っ」
「なにも言わないで。」
ごめん。とか、そんな言葉いらない。
余計に涙が止まらなくなる気がした。
「大地は悪くない。
あたしが駄目だから…」
あたしが大地を好きになったから、こんな風になったんだよ。
あたしのせいなんだ。