キミ時間


重い足取りでやっとのこと学校についた。


「あ、」


下駄箱で靴を履き替えようとすると、あたしを見て声を漏らした人がいた。


誰?


なんて、クエスチョンマークを頭に浮かばせたが、よく見てみると同じクラスの人。


たしか名前は…



「あ、園田くん?…おはよう」

「あ、おはよう」


半信半疑で呼んだ名前は、なんとかあっていて良かったと安堵する。


あたしがホッとしたのもつかの間。




「あ、あのっ!!」




園田くんに背を向けて歩き出したあたしを呼び止める園田くんの声。

それに少し驚きながらも、あたしはゆっくりと振り向いた。


「なに?」

「あ、いや~その…」

「用がないなら行ってもいい?」

「先輩と別れたって本当??」


なにかと思えば、そんなことか。

てゆうか、もうそんな情報が出回ってるんだ。


「本当だけど、それがなにか?」


あたしは呆れたように、睨み付けた。


「いや…その…」






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