キミ時間


そのまんま?


「でも、それじゃあ…」


なにもできないじゃん。


「優衣里は、少し考えすぎだよ?

 友達だから助けたいとかわかるけど
 優衣里はゆいりらしくいたら、あいつらもそのうち腹割って話すよ」


優衣らしくいることがあの二人のため?


優衣は田中くんの話してることが半分くらいしかわからなかった。


でも、心は軽くなった。

優衣ができることをやろう。


「ありがとう、田中くん」


「…あ、いや、…だから真央だってば」


少し照れたように笑う田中くん。

つられて優衣も笑った。

すると、彼の手が優衣の頭にのびて、優しく撫でられた。


温かくて、少し大きい手。



なんだろう。


安らぐ…。












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