キミ時間


クスッと笑ったこと思えば、今度は真剣な表情。


この子、なんだか嫌だ。




「そんなの、栞奈に了承得なくてもいいじゃん!!

 大地くんに聞けば?」


真っ暗になりそうな目の前に、咲久があたしの代わりに彼女に行ってくれた。


「あ…そうだね。」


気まずそうに咲久を睨み付け、彼女は去っていった。


「ごめん、ありがとう」


あたし、無理そうじゃん。

彼女と話していて気づいた。


大地を起こすのは、あたしの役目。

それがあたしが、大地の幼馴染みとしていれる、一番の役目。


それに気づいた。


「あの子、優衣苦手…」


優衣が女子に嫌悪感を出すなんて珍しい。


それだけ、彼女はなにか裏があるような気がした。


これから、なにか起きる悪い予感が。







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