小説家橘夢子と5人のイタズラ王子
「司、私は幸せだね。5人の王子に好かれて、人生初のモテキだ。」





たけど辛いんだ。





胸が苦しくて張り裂けそう。





「苦しませて本当にごめん。俺たち少し焦り過ぎたな。夢子を苦しめたい訳じゃないんだ。だから許してほしい。」





許してほしいだなんて、許せない訳じゃない。





ただ苦しい。





「司、助けてよ、ここが痛いの!」





何で苦しいのか分からないけど、ただ、ただ、涙が溢れる。





「泣け、一杯泣いていいから。」





「お母さん!」





「俺は夢子のお母さんじゃない。」





「そんなの分かってるわ、バカ司!」





「バカ司は余分だろ。」





うぇ〜ん、お母さん会いたかったよ、お母さんに抱き締めて貰いたかった。





「夢子心配するな、俺が抱き締めてやる。」





この際司でもいいか。





司暖かいよ。





気持ちいい、このまま眠ろう。










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