小説家橘夢子と5人のイタズラ王子
思ったより傷が深かった、消毒をして化膿止めを塗る。




傷口を見ないように、きつく目を閉じている夢子。





「痛いか?」





うん、と涙目で頷く夢子は本当に20才には見えない。




「我慢出来るか?」





「うん、アイスクリーム食べたいから我慢出来る。」




本当に子供だ。





夢子は今まで誰にも甘えずに生きて来た。





「これで大丈夫だ。夢子こっちにおいで、一緒にアイスクリーム食べよう。」





夢子が俺の横に座った。





「司のアイスクリームはどんな味?」





「夢子、ちょっと待って、部屋に鍵をかけとくから、アイスクリーム2つしかないからね。」





誰にも邪魔されたくない。




「司のキャラメル味ちょうだい。」





夢子があまりにも可愛くて、アマアマな俺。





こんな俺誰にも見せられない。





「夢子亮太はどうした?」





「友達から電話が来て、出かけた。」





友達?





こんな遅い時間に。









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