小説家橘夢子と5人のイタズラ王子
昼過ぎに台所に行くと、佑真と源之助が、郁也の宿題を見てやっていた。





「夢子姫、サンドイッチはもう食べた?」





「珍しく原稿が進んだから、今から食べようと思って、飲物取りに来た。」





「冷蔵庫に冷たいレモン水あるから、飲んでいいよ。」





レモン水?





「愛子ママがよく作ってた。作り方教わったから美味いと思う。」





お母さんの味?





「ありがとう。ねぇ、机買わないと勉強出来ないよね?」





部屋に机はない。





「夢子姫、机はいらないよ。小さなテーブルは二つ持って来たし、交代でそれを使う。台所広いから、ここでもやれば問題ない。」




そんなんで勉強出来るの?




「佑真は勉強なんかしなくても、テストは満点だし、とにかく佑真はバカ優秀なんだよ。」





そうなんだ。





勉強が苦手な私には、耳が痛い。





「夢子姫、自由研究何にしたらいい?」





自由研究?





何それ?





私が小学生の時、そんなのあったけ?









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