小説家橘夢子と5人のイタズラ王子
5人の男の子を無理して帰ろうとすると。


「落ち着いて、話を聞きましょう。」



え、これって、ドッキリカメラじゃないの。



「橘さん座って、この子たちの話を聞いてやって下さい。」


背の高い一人の男の子がぺこりと頭を下げた。


「俺たちは養護施設ひまわり園で暮らしていました。そこの園長が夢子さんのお母さんの愛子さんなんです。」


私の母親の名前が愛子だなんて、知らないし。


母と別れたのは2才の時で何も覚えていない。


名前も年令も知らないのだ。


「園長の愛子さんは先月亡くなりました。」


私の母親は死んでいた。


この青年が話す事は真実なのか分からないが。








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