小説家橘夢子と5人のイタズラ王子
家に帰ってから、台所でケーキ作りに挑戦。





司はエプロンが似合う。





「夢子姫、髪汚れるからアップしろ。」





ぎこちない手つきで、司が髪をアップしてくれた。





くるりと回って見せると、「超可愛。」





チュって何?





何でキスすんのよぉ!





あり得ん、許せん!





「夢子姫落ち着け、ケーキ作りに取りかかるぞ。」




小麦粉をふるいにかけると、ボールから外に飛び散る。





たまごは上手く割れず、クチャクチャ、何をやっても上手く行かず、もう泣きたい。





「夢子姫、泣いても無駄。ほら、ホイップクリームかき混ぜて。スポンジケーキはもう焼き上がる。」





司はケーキ作りは初めてと言ったのに、全く失敗しないでケーキを作った。





私は粉だらけで真っ白だ。




お母さん、私悔しいです。




何をやっても駄目な私。





涙が溢れた。










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