私の14日間
序章
「あー、もういい。糞ババァーッ。」
家の中に怒号が響く。
「なっ、誰に向かって糞ババァなんて言ってんの。」
階段下から女が叫び、また家の中に響く。
「ババァにババァって言って、何が悪いのよ。」
むしゃくしゃしながら、階段を駆け上がりながら答える。
「ちょっと頭冷やしなさい。ねぇ、聞いてるの、美咲(ミサキ)。いい加減にしなさいよ。」
その声を無視して、自室へと閉じこもった。