精霊達の棲家

ムリ・ムダ・ムラ

夢と現実が未だ交錯している。
意識は比較的はっきりしているが、身体は重く鈍い。
尻・腹・胸・肩がそれぞれ異なった物体で、連係が悪く動きに対する協調性が非常に悪い。
一連の動作に対しそれぞれの部位が、相互の追随機能を失い手探りで彷徨っているようだ。
寝返りを打とうと思っても殆ど動かぬ。
特に左側が麻痺状態で敷布マットとの感触さえ解らぬ。
右側は軽い痺れであるが、足裏から掌の先まで痺れ感覚が席巻している。
左大腿・左肩が麻痺感に相乗して強い圧迫感がある。
痛みは隔靴掻痒の感であるが、症状を訴えるほどではない。
呼吸の際時折息苦しく感ずるも苦痛を伴う程ではない。
顔面が引き攣り強張っている。
口唇が鼻腔左下にねじ曲がり、口を閉じても隙間ができる。
眼球は定点静止状態では特に異常は感じないが、視点を移動した際追随性が非常に悪いため、映像が重なり、複視或いは重合して見える。
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