精霊達の棲家

病棟の狭い廊下を進むと
「キャッキャッ」とはしゃぐ、手に持った玩具をガッチャ・ガッチャとお囃子をひけらかす様に叩く。
ここは病院迷惑この上ない、きつく叱るとベソを掻き車椅子から降りるという。
降ろしたその刹那、頭をポカリとやられた。
玩具の角に当たったらしい、赤く滲んだコブが出来た。
帰路病院から出たところでこっぴどく叱られたのは言うまでもない。
その二週間後、再び膝の上をせがみ、
‘おとなしくする’事を条件に膝上に乗せた。
殊勝にも静かな行軍だった。
皆で食事を摂り帰路も比較的おとなしい。
ヤレヤレとシュンを降ろしベッドへ、思わず
「ヤラレタッ !! 」
膝から上、下腹まで身体もパジャマもビッショリ、しずくが滴る程だった。
生温かく身体の痺れのため全く気付かなかった。
故意ではなく無意識の内に発射したのだろう、叱るに叱れず大笑いでチョン。