精霊達の棲家
一昨年三月大阪でおふくろの納骨式があった。
喪主でありながら葬儀には行けなかったため、娘の家族、息子共々参列した。
墓前で一頻り涙し嗚咽する私の前に不意に立ちはだかったのは、2歳のシュンだった。
跪いたまま思わずきつく抱き締めた。
ふとシュンを見ると、目線は正面を向き動じる気配はなかった。
「何かを感じたのだろうね」
「本能的に守ろうとしたのかな・・・」
暫し話題となった。
ベッドの前にはシュンの写真がぶら下がっており、ユラユラ揺れ・微かな風にもクルクル廻る、時に吊るした紐が絡まって、必死の形相になる。
兎に角よく動く。
ユキナを知る人は一様に「おぼこ」という。
弟シュンとは8歳離れているが、真剣(・・)に喧嘩し取り合いっこに興じる。
人見知りが激しく路上で顔見知りの人と会っても、親やバアバの影に隠れる、小六の今もあまり変わっていない。
喪主でありながら葬儀には行けなかったため、娘の家族、息子共々参列した。
墓前で一頻り涙し嗚咽する私の前に不意に立ちはだかったのは、2歳のシュンだった。
跪いたまま思わずきつく抱き締めた。
ふとシュンを見ると、目線は正面を向き動じる気配はなかった。
「何かを感じたのだろうね」
「本能的に守ろうとしたのかな・・・」
暫し話題となった。
ベッドの前にはシュンの写真がぶら下がっており、ユラユラ揺れ・微かな風にもクルクル廻る、時に吊るした紐が絡まって、必死の形相になる。
兎に角よく動く。
ユキナを知る人は一様に「おぼこ」という。
弟シュンとは8歳離れているが、真剣(・・)に喧嘩し取り合いっこに興じる。
人見知りが激しく路上で顔見知りの人と会っても、親やバアバの影に隠れる、小六の今もあまり変わっていない。