宵の花-宗久シリーズ小咄-
彼女の美しい顔が、音も無く近付いた。







その………南天の実の様な魅惑的な唇が、静かに、僕の唇に触れる。












彼女の口づけは、初秋の乾きかけた土の匂いにも似た、風の香りがした。











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