50センチ先の君に伝えたいこと


この高校の自慢でもある一階の広々とした購買は

今日は人で溢れかえっていた。


「うわ~人いっぱいじゃん!」

顔をひきつらせ結衣は残念そうに言った


「みたいだね…パン売り切れてるかも。
食堂にする?」

「いや、今日はパンが食べたい気分だから!」


そう言って結衣は、

意味もなく手を前に突き出してきた。

はいはい、と笑うあたしの目に入ってきた文字


“学校限定スペシャルプリン”



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