少女独り
「泊まっていくか?」
「…え?」
「別に変な意味じゃねーよ。ただ何か家にいたくねー理由があるんだろうし」
「ありがと。泊まりたい」
素直にそう言ってくれたことが嬉しかった。
それに花の顔を見ればわかる。
ただの家出とかじゃないことくらい。
「泊まっていけ。そして、溜まってるもん吐き出したきゃ言え。ちゃんと聞いてやる」
「うん…いつか話したい」
「おう」
いつかでもいい。
花が背負ってるもんがあまりにも重く感じたから…。