☆恋愛革命☆ずっと一緒に居たいヒト
車のガラスを叩くと、大きく広げた歌詞カードで隠れていた顔が見えた。

…ドキン!!!

車を降りた彼は、眩しそうに目を細め、太陽に手をかざす。

…ドキン!!!

なに!?

私の心臓が今まで経験したことの無い音をたててる。

アツイのは太陽のせい?

うわっ!絶対こっち来るよね!?

どうしよう…

「チィちゃん」

考える間もなく呼ばれてしまった。

この音はバレないよね?

精一杯の笑顔を作って振り返る。

「コレ、萩倉 隆志」

「ハギ、こっちチィちゃん。岡 千里ちゃんね」

釘付けだった。

「宜しくね。チィちゃん」

差し出されたおっきな手。

元気な笑顔。

少し細めな一重の目。

こういうの切れ長の目って、言うのかな?

「初めまして。萩倉くん」

一層早く大きくなる鼓動。

握手する手から、バレちゃうんじゃないかと思うと、余計に大きくなる。

「オレは、知ってたよ」

そう言うと、ギュッと強く握って、賑やかな話し声のする方へ行ってしまった。

理解不能の私をそのままにして…
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