先生観察日記
「ついでにもうひとつ。
俺達は自分達を『教師』とはあまり言わない。『教員』が一般的。
それから、職業欄には『教諭』と表記する」
「あ、そうなんですか!
じゃあ、早速直しておかなきゃ」
でも『教師』と比べるとやっぱり萌え要素が薄くなるよね。
『教員』って言う方が。
……な~んて言ったら、この先生、怒りそうな気がする。
黙っておこうっと。
「役に立ちそうか?」
「はい、とっても!」
「それは良かった。でも、ちゃんと勉強しないとモデルはしないからな」
「……わかりました」
「俺もうちに帰って小説読むから、安西も教科書読んどけよ」
にやりと笑って、先生は携帯をポケットにしまった。
「それと、俺のメアド、他の女子にバラすなよ。女子は安西に教えたのが初めてだからな」
そう言って笑った松本先生の顔を見て、一瞬、どきんとした。
そんな貴重な情報、私に教えちゃってもいいの!?