先生観察日記
「悪いけど、女子高生は俺の守備範囲から外れてる。でも、女としてやばいだろ、そのカッコは」
そ、そうだったかな?
女としてやばいって、そんなに私って終わってる!?
「やっぱり〜?
そうなんだよ、菫ったらさっきもこんなカッコしてぼりぼりかきむしってたんだから」
「だって裕香!
かゆいんだから仕方がなかったんだよ!」
二人して私をいじめるな!
そもそも、薬が切れてるのが悪いじゃない。
「ねえ先生、何でちゃんと学校でお薬用意してくれなかったの?」
「いやあ、養護の先生が今、ちょうど夏期休暇中でさ。
普段だったら救急セットを用意してくれるんだけど、たまたま忘れたらしいんだ。
休暇先から電話もらって、誰かが適当に準備したんだけど、虫よけと虫刺されの薬は入れ忘れたみたいだな」
「頼むよ先生〜!
虫よけと虫さされの薬は、この山ん中では必須アイテムだよ〜!」
「わかった。帰ったら反省点として挙げておく。来年は改善されるぞ」
「来年じゃ遅いの〜!」
こうして、合宿は無事(?)終了した。
最終日の模試も、今までよりは出来てた気がするし、缶詰にされた甲斐があったかな?
ちなみに。
あんこの入ったパンのヒーローのパッチは、確かによく効いた。