先生観察日記


『「ふうん。

お前、やっぱり俺の事、好きなのか」


やだっ!

あたしったら、つい本音がでちゃったじゃない!


でも、ここでそれを認める訳にはいかない。

だって、先生と生徒の恋愛は認められないし、それに第一、あたしは今男子学生なんだから。

二重の意味で禁断になっちゃうよ。


「や、やだな、先生。

もちろん、先生として好きってことですよ。

それに僕、ここを卒業するまで男でいなくちゃならない……」


「無理、するな。

俺の前で、そんな顔するなよ。

好きな女の辛そうな顔を、これ以上黙って見ている訳にはいかない」』


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