先生観察日記
記念受験?
それなら、受けさせてもらえるかも。
受験料がもったいないとか言われたら、私のお年玉で払うって言えばいいよね。
それに何より、自分自身、どこまでやれるか試してみたかった。
せっかく、先生がやってみろって言ってくれているんだから。
心の中で、自分にもっともらしい言い訳をしてみた。
R大、とっても魅力的だよ。
私だって、やればできるはず!
先生の期待に応えなくちゃ!
……ううん、それだけじゃない。
自分に正直にならないと、心のキャパがオーバーしてしまう。
そんなこと、解ってる。
でも、認めるのが怖い。
違うって言いたい。
目の前にいる人の顔を見て、そんなことできないよって言いたかったのに。
私は、二つの意味で、先生の魅力的な囁きに陥落させられてしまった。