先生観察日記


「あのね、そんな風に見つめられたら、私なんてすぐ誤解しちゃうよ?」


先生、わかってるのかな?

守備範囲外でも。

もしかしたらファインプレーで受け止めてくれるかも……なんて、期待しちゃうんだから。


「誤解、したままで卒業して欲しい」


「え?」


どういう意味?

首をかしげる私に。


「まだまだ、だな」


「何が?」


「お前が、だよ」


苦笑いを浮かべて、私の頭をまた撫でる。


「どうせまだまだお子ちゃまですよ〜!」


んもう!

悔しい〜!

いつか先生がびっくりするような美人女子大生になるんだから!

早速家に帰って、お母さんからお料理の特訓、お姉ちゃんからメイクの特訓を受けなくちゃ!


こうして、バレンタインは先生にとって、一番嬉しいプレゼントが渡せました。

……そういえば、ホワイトデーのおねだり、忘れてた!!

請求しないとくれないタイプのような気がするんだけど……?


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