ガーゴイルラヴァーズ
クレイ国元大神官カオン…。
巨人を生み出した原因…。





「私を知っているか。」





「追放者の名は消されたはずだったと?」





「巨人の力を知らない奴らに私は…。」





「エリーはタブーだと知っていて。」





ニヤリッと笑っていた。
「タブーだからこそ手に入れたい。そうではないか?魔神よ。」





「魔法協定の意味がないですね…。まだ懲りていないようだ。」






石板に指を走らせる。
「雷獣よ!我が呼び掛けに答えよ…。」





魔方陣から現れた石の巨石は雷獣の姿をしていた。




小さな泥人形達を蹴散らして、巨人の動きを止める。





「足止めか…。まだ手はある。」





早くエリーを引き離さなければ…。





永遠と兵団は復活する。





砂ぼこりの渦の中でチャラいガーゴイルが文句をうだうだ言った…。





「なんでライルばっかし!」





「別にたまたまだ…。」




無言で鉄槌が来る。
「のあ!止めろよぅ…。」
素早く避けた角のガーゴイル。





「サリ!来るぞ!」






砂ぼこりの渦から生き物が沸き上がる。
蛇のようにのたうちながら襲いかかる。





中心に近づきたいのに近づけない。





赤い輝きの中にあるのは…。





「エリー!!」






砂に捕らわれし古の乙女。
小さな女の子は今は少女から大人へ…。
解放されし魔力が示す姿を…。





魔石が少女の力を巣食い取る。
泥の兵団は甦り、巨人も動き出す…。





「俺が惹き付ける。ライル、サリ…。行け…。」




筋肉質なデカイガーゴイルが突っ込んでいく。





「「キルア!」」





砂の蛇に鉄拳に頭突きを食らわせ動きを少しでも鈍らせようとする。





「サリ!俺が盾になるからそのまま突っ込めよ。」





「ちょっ…。待てよライ…。」





光を放つ。






「お前なら出来んだろ?…。チャラ男!」






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