氷狼―コオリオオカミ―を探して
落ち着け、あたし


ソロソロと窓に近づき、もう一度下を見た。


誰もいない


フウッと息を吐いた。


びくびくしすぎだよ


白魔なんていないんだから


「ハルカぁ! 起きたんでしょうねぇ?」


階下から呼ぶママの声が聞こえた。


あっ ヤバイ!


マジで遅刻する!


ドアを開けて

「起きてる! 今行くから!」

階段の下に向かって大声で答えた。

< 10 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop