氷狼―コオリオオカミ―を探して
海へ続く道
1
『迷いの森』を抜け、あたしとチェイサーは海沿いの崖の上の道へと出た。
くねくねと曲がる細い舗装道路で、冬の間は車は通行止めになっている。
低いガードレールの向こうには冬の海が広がっていて、潮の香りと荒れる波の音がした。
「みんなはどこ?」
あたしはチェイサーを見た。
「下だな」
チェイサーは低いガードレールに手をかけて崖の下を覗き込んだ。
強い風がチェイサーの白い髪をなびかせている。
あたしも崖の下を覗き込んだ。
ガードレールの向こうは険しい崖になっていて、ずっと下の方に砂浜と岩場があるようだ。
あそこ?
暗くて下がよく見えない
「どこから下りればいいの?」
「来い」
チェイサーはあたしの手をつかんで海岸沿いの道を少し先まで走った。
くねくねと曲がる細い舗装道路で、冬の間は車は通行止めになっている。
低いガードレールの向こうには冬の海が広がっていて、潮の香りと荒れる波の音がした。
「みんなはどこ?」
あたしはチェイサーを見た。
「下だな」
チェイサーは低いガードレールに手をかけて崖の下を覗き込んだ。
強い風がチェイサーの白い髪をなびかせている。
あたしも崖の下を覗き込んだ。
ガードレールの向こうは険しい崖になっていて、ずっと下の方に砂浜と岩場があるようだ。
あそこ?
暗くて下がよく見えない
「どこから下りればいいの?」
「来い」
チェイサーはあたしの手をつかんで海岸沿いの道を少し先まで走った。