氷狼―コオリオオカミ―を探して
3
お向かいの家の十歳年上のお兄ちゃん――それがショウ君だ
毎日のように一緒に遊んでくれた。
縄跳びも、自転車も、全部あの人が教えてくれた。
大好きで
大好きで
幼い心の無心な愛情で、あたしはあの人を愛した。
あの人はどこに行ったの?
あんなに大切だった人がどうして記憶から抜け落ちていたの?
それは、ショウ君が妖魔になってしまったから。
チェイサーが彼だから。
あの背中に見覚えがあるはずだ。
毎日、学校へ行く後ろ姿を二階の窓から見送ったもの
早く帰って来てねと願っていたもの
毎日のように一緒に遊んでくれた。
縄跳びも、自転車も、全部あの人が教えてくれた。
大好きで
大好きで
幼い心の無心な愛情で、あたしはあの人を愛した。
あの人はどこに行ったの?
あんなに大切だった人がどうして記憶から抜け落ちていたの?
それは、ショウ君が妖魔になってしまったから。
チェイサーが彼だから。
あの背中に見覚えがあるはずだ。
毎日、学校へ行く後ろ姿を二階の窓から見送ったもの
早く帰って来てねと願っていたもの