氷狼―コオリオオカミ―を探して
3
「そうだなぁ――」
あたしは少しだけ考えて言った。
「やっぱり人間に戻りたいかな」
できることなら、人間に戻ってチェイサーの側にいたい
愛しい人の側で、今度こそ傷つきやすい心を抱きしめてあげたい
幼い子供じゃない今なら、それができるのに
――やだ、また涙が溢れてきた
しっかりしなさい!
泣かないって決めたでしょ?
あたしの代わりに、きっと彼を幸せにしてくれる人がいるはずだよ
「どうしてそんな事きくの?」
イタチは言うか言うまいか迷っているようだった。
「なによ。言いなさいよ」
「その……トムボーイ、あなたの髪の色が……まだ黒いままなのだよ」
はぁ?
あたしは少しだけ考えて言った。
「やっぱり人間に戻りたいかな」
できることなら、人間に戻ってチェイサーの側にいたい
愛しい人の側で、今度こそ傷つきやすい心を抱きしめてあげたい
幼い子供じゃない今なら、それができるのに
――やだ、また涙が溢れてきた
しっかりしなさい!
泣かないって決めたでしょ?
あたしの代わりに、きっと彼を幸せにしてくれる人がいるはずだよ
「どうしてそんな事きくの?」
イタチは言うか言うまいか迷っているようだった。
「なによ。言いなさいよ」
「その……トムボーイ、あなたの髪の色が……まだ黒いままなのだよ」
はぁ?